自分のビジネスをつくるとしたら

皆さんこんにちは。よーそろの井上明です。

3月1日(日)から”よーそろ商い塾”をはじめますが、以前の投稿で商い塾をはじめる3つの理由について書きました。

➀世の中にビジネス(商い)マインドをもつ個人・事業者を増やしたい
➁御手洗のまだまだ埋もれた魅力、資源を発掘する人材がほしい
➂私自身がやってきたことの見つめ直し、気づきを得るため

前回は➀のことについて書きました。私が望まなくてもその方向に進んでいくように思います。ただやるかやらないか、これからは動く人と動かない人、主体的に考える人とそうでない人が遭遇するチャンスの差は益々広がっていくことでしょう。

今回は➁と➂について触れていきたいと思いますが、タイトルに書いた「自分のビジネスをつくるとしたら」を考える上で、ニーズのある場所でこそより低リスクな挑戦ができると言えます。➁➂もまさに私たちのニーズ。

GUESTHOUSE醫 壁をはがす作業

自分のビジネスをつくるとしたら・・・

「自分で何かしたいんだけど本当に何がしたいのかわからない、何が向いているかわからない」

そんな声をよく聞きます。

正直、私もわかりません。

ただ目の前にある面白そうなこと、やってみようと思うことをやります。何かなんてわかりません。ただ、それをすることによりどう成りたいのか、何を残したいのかはあります。そのためにやると決めました。

ビジネス、商いは目的ではなく、手段

目的でなく手段。だから実は何でもいいんじゃないんでしょうかと私は思っています。もちろん今会社に属していて窮屈さを感じている人も、もっとその場所で自分の力は発揮できると思いますし、目指す自分になれると思います。ただ環境を、目線を変えたい。

もしワクワクすることがあればとりあえずやってみることをお勧めします。

私も7年勤めていた建材メーカーの営業マンをそんな思いで辞めましたが、今思えば居ながらにしてもできたことは山のようにあったと振り返ります。もちろん全く後悔はしていませんが。

リスクを大きく取らずとも違う環境に身を置き目線を変えることはできます。そして地方こそそのような環境に最も適していると私は思っています。

そして停滞気味のところではなく、これから昇っていくところがベスト。やっぱり御手洗でしょう!(笑)

御手洗は江戸時代今の10倍近い人口であり、瀬戸内海でも一二を争う物資が集まる商売の町でした。昭和になっても多くの家が屋号を持ちお店を営み、映画館や銭湯も2つ、裁判所、登記所までこの小さな町にあったんです。それが極限にまで減りました。そう、これ以上下がらないから昇るしかないんです(笑)

よーそろ商い塾では、課題をビジネスに変えるローカルビジネス、自分の商い・ビジネスを持つということにフォーカスした学びの場をつくっていきたいと思っているのですが、実践編もやっていきたいと考えています。議論の中で、出来そうなことについてどんどん提案もしていきます。学んだことあれば御手洗以外の活動したい場所でどしどし実践してみてください。

私の思う課題、ニーズについて

私は今まで仲間と共に大崎下島御手洗地区で7つの空き家を改修し小さいながらも30個ほどの事業やプロジェクトをつくって参りました。

しかしながら様々な理由で終えたもの、ストップしているものもあります。天候や世の中のニュースによる心理的冷え込みなど色々な要因で浮き沈みする水もののような観光事業にチャレンジしているので、少ないスタッフ人数でお客さんの少ないときをどうしのぎ、多い時に販売機会を失わぬよういかに踏み込むか、効率も図りながら運営するやり方でやってきました。

やはり課題は”人”。資源はあり、販売チャネルはあり、仕組みもつくったのですが人がいない為優先順位的にストップしているものがあります。

シーカヤックやフライド豆腐屋、自転車タクシーなどもそうです。

また昨年からシェアハウス”港町長屋染初(そめはつ)”内で稼働させている菓子製造、食品製造の加工場でつくる商品やCNC(図案をデータ化し、木材を切り抜いたり彫ったりする工作機械)を置いているDIYルームでの、家具、インテリア、雑貨などのものづくり事業もこれから広げていきたいと思っています。

御手洗という文化、歴史、柑橘などここにあるものを活かし、その人にしかできない事業づくりをどしどし進めていきたいと思っています。

強みを活かし、弱みを補い合うチームの中で

一人ではじめるのは大変かもしれません。私たちはチームとして事業づくりにチャレンジしており、まちとのパイプ役、WEB担当、デザイナー、各店主が持っているノウハウや技術などの強みを活かし弱みを補い合い、事業磨きとそれぞれの成長に繋げようと奮闘しております。

道具も場所もあるのでゼロからはじめるよりも圧倒的にはじめやすいと言えます。二拠点居住するシェアハウス(光熱費込み26,000円/月)も空きが出たので週末起業、ものづくり拠点としても使えるかもしれません。(これに関しては早いもの勝ちですが)

私たちが持っていない強みを持っている人ほど、相互に作用し自己の成長と全体としての成長、結果としてまちの魅力アップに繋がります。

それはある程度の技術と経験をもっていないといけないのでは?と思われるかもしれませんが決してそうではありません。

どちらかというと素人がいいんです。情報は山のように転がっています。どのようなものがお客さんを喜ばせるんだろうという探究心とそれに合わせられる柔軟性があれば。なのでむしろ素人の方がいい。究極の素人募集中!

かく言う私も今がどうだということは置いておいて、カフェもしたことはありませんでしたし、鍋焼きうどん屋もゲストハウスもしたことはありませんでした。持っているのは、やりながら変えていける柔軟性とアップデートしながらいいものをつくっていくという覚悟だけ。2名で1泊8万円以上する一組限定宿もはじめること実はすごく怖かったんです。でもここにある歴史ある建物、2階からの風景、まちの雰囲気は特別なものであり、素晴らしい料理人がいる。きっとまた来たくなる価値をつくれると、つくっていくと決めました。

一組限定宿、閑月庵新豊。大き目のソファーから絵画を見るように目の前に広がる多島美から朝陽や満月を望むことができる。

まだまだ成長していかなくてはいけません。

そのために前向きで志ある皆さんと多くの気づきを得たいと思っています。

共に学びましょう!

よーそろ商い塾

船宿カフェ若長がテレビCMに。

皆さんこんにちは。よーそろの井上明です。

テレビCMにおたく出てたよ!とここ2,3日まちの人から声を掛けられます。JRおでかけネットおとなびのCMは今「呉市御手洗」で撮影したシーンになっています。インターネットの会員向けサイトの中で動画配信されますとお聞きしていたのでテレビで流れるとは思いませんでした。(といっても西日本だけ)

御手洗の古き良き町並みの中を伊藤蘭さんが御手洗をゆっくり旅するというCM。

御手洗に流れるゆったりとした時間と町の風情が心地よいナレーションでさらによく引き立てられています。さすがはプロの技。

私の御手洗での1号店「船宿カフェ若長」での撮影もあり、築200年の建物の2階から見える多島美の風景を眺めながら過ごすシーンもとっても良くて。

やはり素敵な場所だなと改めて思うわたくしです(笑)

CMといえばこちらも広島県限定?だと思うのですが、もみじ饅頭製造大手にしき堂さんのCMにも若長はちらっと登場しています(最後の方にちろっと)のでこちらもご紹介。

まちの良さをゆったりのんびり味わって頂けると嬉しいです。

いい旅は人生のエネルギーですね。

よーそろ商い塾はじめます。

皆さまこんにちは。よーそろの井上明です。
3月1日から御手洗で”よーそろ商い塾”はじめます!

”よーそろ商い塾”イベントページ

「商い(あきない)」の語源は所説あるようですが米などの農産物や織物などの交換が秋に行われたので「秋なふ」「秋なう」・・「商う」になったといわれています。元々はお互いに足りないものを補い合う物々交換であり、どちらかが上とか下とかではなく、お互いに喜びを交換する行為であると言えます。

商い塾をはじめる3つの理由

この度なぜ商い塾をスタートするのか。理由は3つあります。
➀世の中にビジネス(商い)マインドをもつ個人・事業者を増やしたい
➁御手洗のまだまだ埋もれた魅力、資源を発掘する人材がほしい
➂私自身がやってきたことの見つめ直し、気づきを得るため

今回は➀に関して書いていきたいと思います。
先に書いたように商うことは良き感謝の交換をするものであることを伝えていきたいと思っています。提供者も受け取り手もこれで当然、当たり前ではなく、感謝し合える交換を。もっと喜んでもらうためにどうするかを考え、より深くその良さと喜びを味わうためにどう受け取るか。

世の中は自由だ、もっと自分らしく、もっと自分に素直に・・という文言が踊る昨今ですが、私は少し違和感を感じることがあります。昭和の人間だからでしょうか(笑)
確かに相手のことばかり考えすぎて自分を犠牲にし辛い思いをする行き過ぎた考えから脱するための大きな揺り戻しを狙う言葉だと思います。自分が楽しまなきゃ相手を楽しませることもできないし自分がワクワクしてなくては相手もワクワクさせることはできないでしょう。
それはその人の生き方によるかもしれません。場所を選べばなんだってできます。どのようにでも生きることができます。
認められなくてもいい、ひたすらにこれをやり切って死ぬんだというのも尊敬する素晴らしい生き方です。
なんでもっと自分が気持ちいいだけじゃダメなの? それもいいと思います。
ただ、私の場合は自分の大切な人が気持ちいいと思うことが私の気持ち良さになります。相手に合わせすぎず、自分の譲れない軸は持ちつつも何を駆使して喜んでもらうか。

日本人は狭いコミュニティーの中でいい時も悪い時も様々なことをシェアしながら生きてきました。その場所で長く続けていくためには顧客という相手とその周りまでも想像し喜んでもらわなければ続きません。歴史を振り返っても、御手洗にある石の燈籠の寄進や祭り・文化的な催しなどを外から来た遊女屋をはじめ商売人が多く出資していることからもわかります。
近江商人の言う「売り手良し、買い手良し、世間良し」の三方良しがまさにそれだと思います。

御手洗にある高燈籠 金子忠左衛門寄進

言いたいことは、商いを通じて売り手、買い手、世間の立場を行き来しながら感謝の授受ができれば、どこからも引っ張りだこだということです。
何をしても成功するでしょう。
どんな変化にも対応できるでしょう。
全てにおいて楽しく人生を送れるでしょう。

商いマインドを少しでも多く人と学び合い、その実践者が増えるならばもっと明るく楽しい社会になると思っています。
事業を目指す人だけでなく、大きな会社や組織に属する人も「自分良し、お客さん良し、会社良し、世間良し」はつくれます。もしそれを実践したとき会社はあなたを離せなくなりますが(笑)
しかしながら、思い込みや周りの環境の変化によっても主観や感情が動き、それぞれ良しの本質がずれることもあります。そうなるときは失敗します。

私自身はっきり言ってできていない部分が多いです。
だからこそ、アウトプットしながら自分を見つめ直し成長していきたいと思うのです。
私が狭い御手洗地区で仲間とともに実践してきたことを伝えつつ、御手洗の町で商いをつくってきた先人たちがやってきたことも学びつつ、新しい方向をみつめる時間にできればと考えています。

塾生募集中!
それでは、よーそろー。

観光によるまちづくりって何ですか?

皆さんこんにちは。よーそろの井上明です。
呉市内の高校生から県外の観光学を学ぶ大学に進学したく話を聞きたいと電話があり、一昨日若長を訪ねてきてくれました。

とても礼儀正しく明るくて素直そうな女子高生。
突撃するのにも勇気がいったことでしょう。

これから大学に行き学んでいく糧にしたいとのことで、ノートにまとめてきた質問事項をもとに話をすることに。
いくつか質問に答える中で、これからのまちに大切なもの、必要と思うことは何ですかいう話になりました。

大切なのは主体性とゴールイメージ。
観光振興はあくまで手段であり、自らが責任を持ちそれによってどうなるかのゴールを描きそれに向かって動くこと。
御手洗のまちも様々な考えがあり、あくまで私と私の価値観や方向性が近い人達の考えるゴールについて考えを話しました。

続いてきた風情と独自の文化を引き継ぎながら発展する暮らして良かったと思えるまちに。
京都でもなく、宮島でもなく、尾道でもなく。
どこそこのように人が通れないほどの観光客がわんさか来て賑わってほしいなど、私は思っておらず、まちの風情と文化、景観やその思いを大切に受け取ってくれる人に来てもらえさえすればよいと思っています。
それはとても横柄な言い方かもしれませんが、私はそれ以上に御手洗が築いてきたもの、残してもらっているものに感動し、尊重しているがゆえに、それらの価値と思いをちゃんと受け取り共感してくれる人をどれだけ探せるかの挑戦とその表現磨きをしたいのです。
あるものの見せ方を少し変え、サービスを提供し”来てよかった”、”また来たい”をつくれるかどうか。
無料だから、人がいないからこれしかできないでは”また来たい”はつくれません。お互いの喜びを継続的につくるために、”商い”の視点”稼ぐ”視点が必要だと話しました。

更に商いの視点で言うならば、100人が100人全てが求めるお客さんではなく、誰に何を提供するのかの”誰に”を考えることがとても重要に思います。
というもの資源には限りがあり、全員が全員喜ぶものは提供できないからです。すべての人に合わせすぎるとありきたりなものになってしまいます。
なので、優先順位的にまずは持ちうるもので誰をどう喜ばせるか。それが出来たとき、良き循環の渦が今まで何とも思わなかった周りの人たちに少しずつ見えなかった価値を見せ、「よくわからないけど最近この場所がとても良く感じる」と思ってもらえるようになれば。
そのために愚直に探究心と表現力を磨いていきたいと思っています。

その高校生の彼女が行きたい場所はとても美しい町だそう。私もよく知っている場所。
呉市内の景観を残念がっていました。入船山記念館やアレイからすこじまのレンガ倉庫の雰囲気はとてもいいのにと。

私たちは彼女たちが帰ってきたくなるまちをつくっていけるのだろうか?
とにかく目立つ幟旗を立てればいい、とにかく目立つポスターを貼ればいい、とにかく人を呼ぶ宣伝をすればいい・・・それは本当に課題の本質を見ているのか、それは誰に対してのものなのか、その先に何があり、どのような未来があるのか。
予算がないからこれしかできない。多くの人にウケるならこれでいい・・・
それも当然考慮しなくてはいけない部分もありますが、数年後を見据え誰の心に刺さるものをつくっていくのだろうか?

連携できるものもあれば連携できないものもあります。料理と一緒。何と何を組み合わるか、それらを混ぜるタイミング(時期)によって不味くもなれば美味しくもなる。(2つではダメだがもう1つ加えれば3つともが活きることもある。)まとまらすか、尖らせるか、それもどこにゴールを持っていきたいかによります。そのゴールがどんなものなのか、何が美味しくて、何が美しいのか、ひたすらに情報収集と感性を磨かなくてはいけません。その感性は生まれ持ったものではなく、知識や経験がそれらを育むものだと思います。

友達はほとんど県外の大学に行くらしい。
様々な町、世界を見に行って、やっぱり帰りたいと思うかどうか私たちの感性磨きと主体的行動にかかっているように思います。
私も私の持ち場でしっかりやろう。

鍋焼きうどん尾収屋に”鍋焼きラーメン”現る!!

皆さんこんばんは。よーそろの井上明です。
今日から鍋焼きうどん尾収屋(潮待ち館内)で新商品”鍋焼きラーメン”が登場しました!!

尾収屋(潮待ち館内)で新登場の鍋焼きラーメン

元々鍋焼きうどんを始めたのは御手洗にサイクリストが増えてきて休日に気軽に食べれるお食事処がなかったことと、御手洗には停泊する船に行商船が七輪を積んで鍋焼きうどんを提供していたという物語があったためつくった店舗でした。

鍋焼きうどん尾収屋はよーそろメンバーで初代店主矢野智之(現GUESTHOUSE醫番頭、染初工場長)からバトンタッチした西平直枝さんが今の尾収屋を切り盛りをしています。
彼女は呉市内で60年製麺所を営む西平商店の若女将。のどごしの良い呉名物「細うどん」や蕎麦、呉冷麺など地場で長らく愛されるこだわりの麺を多数つくっています。また、彼女の味のセンスに加えアレンジ力の素晴らしさに惚れ、尾収屋を任せたいと話をしたところからスタートしています。
直枝さんが自家製麺で独自に表現する商品(作品)とその人柄に多くのファンがつき、今日もFacebookページの新作「鍋焼きラーメン」の投稿を見て雨の中わざわざ来てくださったお客さんも何人かいらっしゃいました。

もちろん西平商店でつくる自家製の中華麺。鯛出汁のスープに合わせるどこか懐かしく優しいラーメンは鯛出汁とレモンのさっぱり感がとてもよく合い、また食べたいと思わせる味でした。

昭和のアルミ鍋にどっぷり浸かり、直枝さんの世界観をどうぞお楽しみください~(笑)
日曜、祝日、潮待ち館にて鍋焼きラーメンを提供中(数量限定)。


ここにしかない物語を活かし、その人にしかできない表現をする店舗が1軒また1軒増えるとどこにもない魅力的な町になると思っています。

※平日も尾収屋の鍋焼きうどんが食べられるようになりました。こちらも今のところ数量限定でのスタートです。

事業づくり、挑戦は私の冒険

皆さんこんにちは。よーそろ代表の井上明です。
御手洗地区で様々な事業づくりや新しい地域活動に挑戦しておりますが、今日は私の話を少し。

私は広島市でも北の方に位置する安佐北区出身という田舎育ちなのですが、公務員の父と専業主婦の母が建ててくれた家は昭和時代を象徴するような団地の中にありました。
近所付き合いも多く似たような世代が住んでいた地区だったので、いつも遊ぶために友達を集めに家々を回り歩き。やれ今日は川遊びするだの、山に入るだの、ボール遊びするだの自分たちでどう楽しむか遊びを日々考え過ごした少年時代でした。

何よりも川遊びが好きで網を片手にひたすら魚を追いかけ上流を目指す冒険のような遊びに夢中になりました。
ときに見たこともない魚に出くわしたり、大きな毛ガニを捕まえたり、亀やオオサンショウウオにも出会いました。

中学生になる前にいつも行っていた川の土手が整備され、魚の影がなくなりました。
それから間もなく中学生になりいよいよ川へ遊びにいくこともなくなりました。

父が公務員だったこともあり、漠然と公務員になって安定した給料で淡々とした日々の中に楽しみを見つけようと思い描いていた大学生活突入でしたが、ある人物との出会いによりそれが思わぬ方向に向かうことになります。(公務員の皆さんごめんなさい。。当時の私の浅いイメージでして・・)
その人物は父と兄の中間くらい15歳年上の焼き鳥屋のマスターなのですが、大手企業の営業マンを脱サラし焼き鳥屋を開業していました。その場所がある目の前のアパートに引っ越してきた初日にバイトに来ないかと誘われ、結果4年間鍛えられることに。
その中で様々なことに感化され、どうしても自分自身の殻を破りたいとヒッチハイクの旅にも出かけました。ちょうどその時出会った本が植村直己の”冒険”。「(意)欲がなくなると人間ではなくなる」このフレーズが当時の私に響き、今でも私の座右の銘の一つに”人生は冒険”があります。

川遊びをしたワクワクする冒険を今も御手洗でしています。
少年期を過ごした昭和時代の良きご近所との距離感、関係性を残し、もう10年近くこの御手洗で活動していながらも今まで知らなかった100年、200年前の物語にふと出会うことがあります。

改装中に出会ったもの

空き家にしろ、メニューにしろ、それらを拾い上げ、磨き、受け取ってもえる形に表現し、自分が思った以上に喜んでもらえたとき・・・アドレナリンが出まくります。
何と申しましょうか、川で未知の生物に遭遇したような感覚。
何の気なしにそこにあるものがお客さんの心を揺さぶり、価値を帯びる。それを仲介した私など存在がなくなる瞬間なのですが、それが最高に嬉しい。
私が死んだ後、100年経って私のことなんか誰も覚えていなくても、「何故かしら300年、400年続いているこれって価値があるよね」と言われるような繋ぎの1パーツになれたら、フフフと天国から喜んでいると思います。や、地獄で過去の罪を償っているか・・(笑)

御手洗にはまだまだ光が当たっていない素晴らしいものが沢山あります。
それらを拾い上げ、磨き表現する。往々にして私の主観も入ります。とういうか主観です。
ただ独りよがりでありながらも、どうやったらその人にもっと喜んでもらえるか本質を探しています。

御手洗は江戸時代から雅楽会が続いている。
閑月庵新豊2階から見る多島美

もちろんいいことばかりではありません。
毎度毎度壁にぶつかり乗り越えたり打ちのめされたり。
狭い地域で人によって当然方向性や価値観の違いもあります。
あいつには気を付けた方がいいとか、いいように使われんさんなとか、まあいろんなことも言われます。
そんなことも冒険と考えると次に出会うものが楽しみになります。 と自分に言い聞かせている?? 
まぁ悪いことは寝たら忘れるのでその鈍感力が私の一番の強みかもしれませんが(笑)

まだまだ足りぬことばかりで、失敗を繰り返す日々ですが、この冒険記も見てくれる皆さんと共につくっていけたらと思っています。
明日はまた何に出会うのでしょう。

”はじめる”のハードルを下げる

皆さんこんにちは。よーそろ代表の井上明です。
今日は”はじめる”ということにスポットをあてて書いていきたいと思います。

2011年、築約200年の船宿を改修した1号店”船宿カフェ若長”を皮切りに、今まで7つの空き家を改修し様々な事業をつくってきました。
カフェにせよギャラリーにせよゲストハウス、鍋焼きうどん屋にせよ当然私は今までやったことのない事業ばかりです。
どのような心持でスタートを切り、オープンまでもっていくのか。
「はじめるのハードルを下げる」ポイントをご紹介します。

1号店船宿カフェ若長2階の座敷より

はじめるのってやはり勇気がいります。覚悟がいります。
自分の成長には勇気がいるのかもしれません。

私が建材メーカーの営業マンを辞めて自分で事業をしようとしていたとき、お世話になった不動産の社長にこう言われました。
「井上君、最悪の状況だけしっかり把握しておきなさい。それさえ押さえておけばあとはどんどんチャレンジしていけばいい」と。
今も常にそのことは意識しながらやっていますが、未知のものをはじめるときはときはとにかく小さくはじめ大きく育てることが鉄則です。

そしてはじめるに当たって、色々なマイナス情報が頭をよぎることもあります。
本当にお客さんが来てくれるんだろうか?喜んでくれるんだろうか? 
確かに不安になることもありますが、そこは振り払って前のめりに、お客さんに来てもらえるよう、喜んでもらえるようやるしかありません。
はじめから100%の完成を求めるといつまで経ってもはじめることができません。

私が意識すること、それは「完成度60%でスタートする」ことです。
完成度100%をはじめに求めても無理です。そもそも世の中の流行りもお客さんの嗜好も仕入れる素材も常に変わり続けるのでひたすらにアップデートし続けるしかなく100%の完成形になることは一生無いと言っても過言ではないかもしれません。今が100%だというのであれば、あとは下降するしかありませんよね(笑)

なので少々未完成くらいではじめるのがちょうどいいかもしれません。それよりもそれからのアップデートの方が重要に思います。
喜んでもらえるために今まのままでいいんだろうか?他はどのような事例とやり方をしているのだろうか?常に情報収集を行い、改善を繰り返す。

こんな状態で!?ですが、なんとか着地します(笑)

GUESTHOUSE醫オープン前

と考えると、わたくし、まだまだやらねばならぬことが沢山あります。。
あ~至らぬところ多くてすみません。。大目に見てください(笑)

ということで、”はじめるのハードルを下げる”ポイント「最悪の状況を知る」、「完成度60%でスタートする」をご紹介しました。
以前の講演「失敗をしない失敗の仕方とは?」でも少し触れていますのでこちらも参考までに。

前編 https://youtu.be/uP2Lo5m5jw8
後編 https://youtu.be/XxsIYFlB_bI

御手洗天満宮は梅の花が沢山咲いています。
春ははじめるのに良い季節です。
さぁ、はじめよう! よーそろー

再び北前船の時代に!?

皆さんこんにちは。よーそろの井上明です。
インプット過多になっていると感じる今日この頃、しっかりとアウトプットしていこうと思います。

2020年になり、御手洗のある広島県呉市中心部では日鉄日新製鋼呉製鉄所閉鎖問題に大きく揺れ、新聞でも連日のように取り上げられています。
戦後から呉市の経済を支えてきた重要な産業であり、2023年9月の閉鎖までに関連会社も含めると約3,300人の雇用に影響がでるとか。
経済産業大臣が地域への丁寧な説明を求めたとしてもそれが反転することはなく…。
大きな変化があることは皆薄々わかっていたでしょうが、急に変化を突き付けられるとそれを飲み込まねばならぬ喉も抵抗してしまいます。

戦後から高度経済成長期を迎え、豊かな日本を築いてくれた先人達のおかげで贅沢を言わなければ誰でもが生きていける世の中になっているのも今の素晴らしき現代社会。
いつものように仕事に行き、いつものように作業をこなし、やらなければならないストレスを抱えながらも家に帰ってはテレビを見てお酒を飲んで何も考えず過ごすこともできます。

私はもう何年もそのような生活とは程遠い生活をしているわけですが、日々バタバタしながらも仲間と共に充実した日々を送っています。いつも崖っぷち(笑)

人口減少、少子高齢化による急激な変化がもっと訪れることは目に見えていますが、例えそのような急激な変化を突き付けられようと、前向きに「よし、それまで!」と次のアクションを起こす自分でいたいと思うわけです。
だからこそ自分への投資は怠らないし、沢山のことにチャレンジしながら主体的に物事を決断できる人間になりたいと常々思っています。
私が高齢化率70%に迫る御手洗地区で色々なことにチャレンジするのもその一つで。

これからもっと大きな変化が訪れることを想定すると、やはり一つのもの(仕事もコミュニティも)だけに属することのリスクは大きいなと改めて感じました。もっと言うと一つのことに固執(依存)することが怖い。慣れるのが怖い。たとえ今あるものがパッとなくなったとしても、この技術は誰にも負けない、これは自分にしかできないことを持っていればそれは別でしょう。
むしろそれを磨くべきかと思います。自分のアップデート。

その尖りを増やすために、尖りをさらに磨くために本業以外の事業やプロジェクトを持つことはこれからの時代とても重要なことではないかと思うところです。それにより色々な視点を得ることができるから。
表面的な働き方改革、最低賃金上昇、AIなどの技術革新の流れを考えると、個人事業主が増えていきそうです。
江戸時代中期、日本各地に様々な物資を運び新しい文化・産業を発展させた北前船の時代が再び。
最近動画配信するにあたり、改めて江戸時代に行われいた御手洗の商売や仕組み、当時の社会背景を調べながらこれからの未来を想像しています。

一度きりの人生。自分の思うように生きていきたい。
私自身も更に自分の尖り、引き出しを増やすべくアクションを起こしていきます。
ということで、3月1日から”御手洗商い塾”はじめます!!

只々丸くなるな!尖って尖って、ウニのように丸くなれ・・・中谷彰宏さんの本でみたこの言葉を私はいつも心の中に。(正確には違うかもしれませんがこんな内容(笑))

詳細はまた。

よーそろチャンネル更新してます

皆様こんにちは、Webの中の人ゆみです。

YouTubeのよーそろチャンネルは、もうチェックされましたでしょうか?

https://www.youtube.com/channel/UCR6lsnBaSjcGQF-wrw0IRtg

よーそろの活動や、御手洗地区の魅力をより分かりやすくお伝えするために始めたよーそろチャンネル。

新作動画もどしどし更新しておる途中でございます。

御手洗へのアクセス方法だったり

飯テロ「鍋焼きうどん尾収屋の美味しさの秘密」だったり

オススメスポットベスト5

気になる動画をこれからもアップしているのでぜひともチャンネル登録して頂いてチェックしてください。

チャンネル登録が我らの心の励みになります~~。

ちなみに、私のITサロンちゃんるもはじめました。

パソコン教室でご紹介しているテクニックの中から人気のトピックをご紹介していきます。こちらもチャンネル登録よろしくお願いします。

よーそろえーるITサロン
https://www.youtube.com/channel/UCS9SyhF3vrphOWIhgtlyaqQ

 

ご利益イベント「御手洗詣”三社巡り”」と絵馬プロジェクト

皆さまこんにちは。よーそろ代表の井上です。
先日中国新聞でも取り上げて頂いた御手洗”絵馬プロジェクト”開始の記事。

<2019年11月13日 中国新聞朝刊に掲載>

事業主体は一般社団法人御手洗デザイン工房が行うプロジェクトですが、わたくし井上は事務局長として団体の立ち上げから企画運営など御手洗の次世代を担う若者たちと共に活動しております。
なぜ、このプロジェクトをはじめるに至ったかといいますと、呉市でも少子高齢化の最先端を走り、なおかつ文化財や文化的価値のあるものが多く存在する御手洗が様々な課題を抱えている現状にあります。
人口約200人ほどの御手洗は近隣のまちが次々と文化的行事(お祭りや運動会、その他の活動など)を縮小、消滅させていくなかでなんとか踏ん張り残していく努力をしています。そのような中で、御手洗のコミュティーをつくっている三つの神社の存在は大きく、うち一つの傾いた神社の修繕に少ない住民内での費用負担、神社の手入れや参道の剪定や掃除など負担が重くのしかかる現状とこれからの維持運営に大きな危機感を抱えています。

一方で、ここ6,7年ではUIターン者もあり、空き家も30棟近く解消している成果もあります。昭和の時代にあった沢山の商店は片手で数えるほどに少なくなる中でも、古民家をリノベーションしたお店も増え、メディアへの露出や観光客が徐々に増えているいい兆しも出てきています。
よーそろでは御手洗の文化、歴史ある建物をいくつかリノベーションし仲間と共に様々なサービスもつくってきましたが、歩いても小一時間ほどで回れる御手洗のまち全体を使った観光体験プログラムが何かないかと考えていたこともありました。

そのような状況の中で、神社の将来的な維持管理の仕組み、そして観光に来るお客さんへの体験と御手洗の文化を伝えるアクションが”絵馬プロジェクト”だったわけです。

古くから馬は神の乗り物とされ祭りや雨乞いのときには神に馬を奉納する習わしがありました。時代と共に木馬や土馬になり(2100年以上の歴史を持つ隣町、宇津神社にもあります)、江戸時代にはその名残で庶民の間に絵馬が広がりました。宇津神社には江戸・明治時代、北前船が絵師に描かせた船絵馬も100点以上奉納され、今も色鮮やかなままで残されています。
商売や旅の途中に各地を訪れ、商売繁盛や航海安全、無病息災などを祈願してきたのが日本文化なのです。

 宇津神社に残る船絵馬

御手洗デザイン工房もボランティアのみならず持続可能な運営の仕組みを模索し自主運営しなければいけません。補助金に頼らず、地域の資源を掘り起こし、磨き、次世代に繋げるため自ら稼ぐことはとても重要です。ただ有志による少ない資金で運営をスタートし大きなリスクが取れないのも現状です。

この度、デザインしたデータを読み込み、よーそろで木材の形を切り出しする機械を購入しました。
そうです、この3種類の絵馬は御手洗で製作しています。
機械の操作、不具合にあいながらもコツコツ丁寧に製作を続けています。

右から恵美須神社(打ち出の小槌)天満神社(筆塚)、住吉神社(高燈籠)の絵馬

右から恵美須神社(打ち出の小槌モチーフ:商売繁盛)、天満神社(筆塚モチーフ:学業成就)、住吉神社(高燈籠モチーフ:航海安全)の絵馬。770円/枚 潮待ち館にて販売。

設立25年、島内外会員合わせて150名にも上る任意団体”重伝建を考える会”にしかできないこと、その下部組織であり重伝建を考える会にはできないが事業性あるものにも取り組める”御手洗デザイン工房”でしかできないこと、それら各種団体ではできない”よーそろ”にしかできないことを長所を活かし合いながらやればいいと思っています。結果的にどのような町にしたいのか、そこでどのように暮らしていきたいのか、その方向性とビジョンに共に向かうことができれば。

京都や大阪で昨今騒がれているオーバーツーリズム。御手洗が発展していくために観光振興は進めていかなければいけません。そのための重要伝統的建造物群保存地区選定であり、日本遺産登録なのです。しかし、観光に来るお客様が年に100万人も来られると御手洗が大事にしてきた風情、文化が損なわれる可能性があり、文化も景観も仕事もその中に含まれる”暮らし”を守り続けていくことが最も重要であると考えます。なので観光振興は目的ではなく手段なのです。

そのようなことを考えた場合、御手洗を訪れるお客さんにどう過ごしてもらいたいかを伝えることはとても重要なことです。
種から育て家々に花を飾る御手洗の女性部”さくら部”の活動やまちづくり憲章の看板を掲げたアクションもそうですが、私たちは御手洗という町でどのように過ごし、その思いを訪れる方々とどのように共有したいかということを伝えていく必要があります。
御手洗という地名はお清めの場所にも用いられるインパクトのある珍しい名前でもあり、心洗われる風景だと訪れる方々が仰るように、私たちもそのように過ごしたく、過ごしてほしいと望んでいます。そのような意味でも今回のプロジェクト実施において御手洗の町をお清めの場所としてご利益のある場所として大事に過ごして頂くようなブランディングを図っていきたいという意図もあります。

御手洗の町、今に続く文化を残してくれた先人たちの思いに敬意を払い、御手洗を愛する人たちとじわじわとその輪を広げつつ、次の世代へ御手洗の素晴らしい景観、文化、暮らしをバトンタッチしていけたらと思っています。

今月23日はご利益イベント「御手洗詣”三社巡り”」を行います。
岩屋工房さんによるご利益ワークショップ「縁起文字で飾るお皿をつくろう」や「つまみ細工で作る梅モチーフの魔除けストラップ」 (弊社井上由美)の開催やご利益ガイドツアーなどご利益のありそ~なご利益デイに。

ぜひご参加くださいませ。
よーそろー!