新たな移住起業者の話 ~潮待ち喫茶のアップデート~

代表の井上です。
前回のブログで少し触れました、7月から御手洗でチャレンジをはじめる新しい移住者の話。

もう1年近く前になるでしょうか…

GUESTHOUSE醫に一人の女性から宿泊の予約が入り、たまたま応対した私でしたが、晩御飯難民になりもう一人お泊りのお客さんと3人で久比にあるお好み焼き屋明地さんへ行きました。
鉄板を囲む話の中で、彼女は当時山梨県の農園&季節限定カフェで働き、最大で6時間待ちの行列をつくる果物のパフェなどをつくっていること、そしていつかどこかで新しいチャレンジがしたいと考えていること、尾道で気になっているカフェに訪問することが今回の旅の一番の目的であることなどを教えてくれました。御手洗も気になっている場所の一つとして今回来てくれていました。

御手洗を案内し、この場所で仲間たちと共に様々な事業づくりをしていること、これからの展望や可能性など話をしつつ彼女を見送り、山梨へ帰っていきました。
そして数日後、「私は御手洗で活動したい」と連絡が来る。
狭い御手洗地区で飲食一類(喫茶店営業)許可を得ている場所は1号店「船宿カフェ若長」を含めて6つを持つうちの事業の中で、(結構つくってきたなと(笑))ここなら初期設備投資ほぼなく、さらに私たちチームが持つ強みを自分のものにしながら移住起業ができるかもしれないと提案はしていました。
しかし、一回の訪問でまさか移住しようと考えるとは私も思っておらず、もう一度来てから決めた方がよいよと少し距離を置くような話をしていました。御手洗に住み活動する色々な人に会わせるから、そして具体的な住まいや生業づくりを提案するからそれから決めてほしいと伝えていました。
というのも、彼女とは初めて会い、たまたま泊りに来て数時間話をしただけなので彼女のことをほとんど知らないこともあり、また以前東京から移住したが帰っていった若者もおり、その時の受け入れるエネルギーと再び帰すエネルギーはやはり相当であったため、特に感性のいい若者はうちの事業としても地域としてもほしいとは思いつつも誰でもではダメだとブレーキをかけていた為。彼女の意思がどこまでかも確認したかったのもありますが。

そして今年4月初旬に再び御手洗に来てくれました。
できる限り街に住む人たちに引き合わせる中で、フットワークの軽さとハングリー精神、たくましさを持つ彼女なら色々なことにチャレンジできるかもしれないと私はイメージしていましたが、住む場所もチャレンジする店もタイミングにより、もし決断の早いいい人物が来た時には別の人に任せる可能性もあることを伝えて彼女の決断を待ちました。

が、それからしばらく時間があき・・
そうかダメだったかと勝手に思っていた矢先、突然連絡が!来週荷物を送るから引き取ってほしいと。7月中旬には完全に移住しますと。
(彼女の中では4月の訪問後すぐに御手洗で活動をしたいと決めていたそうで)

送る荷物、ゆうパックの段ボール23箱プラス布団セット。どこか隅っこに置いておいてもらえればと…なんとっ、、そんなスペースあるわけ…あったわ(笑)
遠慮しつつも思い切りの良さと豪快さに、面白さを感じた私。

9月から潮待ち館を喫茶スペースも併せて任せようと考えていましたが、8月1日からやろうと突如変更。彼女のここでの活動がスタートしました。営業しつつ手直しDIYする日々・・・。まぁいつもこんなもんです(笑)
カレーやホットサンド、懐かしのクリームソーダや手の込んだスイーツは彼女の素晴らしいセンスが光る逸品メニューが並んでいます。
潮待ち館脇の路地を通るととてもいい香りが。営業時間も定休日は火曜日のみとなりました。

彼女がつくるフレンチトーストとホットサンドは絶品でした。
7月末、閑月庵新豊で急遽洋食にしてほしいと希望されたフランス人家族の朝食提供を彼女に任せ、それは彼女の移住起業の初仕事でした。
「朝食とても美味しくて、本当に来てよかった」と2泊3日朝食付き宿泊プランを過ごされたご婦人はとても喜んでくださり、また来たいと言っていただき感無量でした。

9月から予約制で彼女が作るスペシャルモーニングを提供するべく、GUESTHOUSE醫のサイトも準備を進めています。

今林千穂
彼女のこれからの更なる飛躍が楽しみです。
彼女の活躍は、舞台である潮待ち館を光らせ、地域を光らせることに繋がるでしょう。
また出来上がったものと別の感性の化学反応により生まれるまだ見ぬ可能性にもワクワクが止まりません。

皆さま、ぜひ会いに来てくださいね。